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管理栄養士の健康コラム

vol86

【管理栄養士の健康コラム】Vol.86

お悩み相談 子供の偏食

小さいお子さんをお持ちのお母さんの悩みとして、
「嫌いな食べ物が多くて困っています」
「野菜をあまり食べません。どうしたらよいでしょうか?」
といったものが多く挙げられます。
我が家の息子は、2歳くらいの頃、牛乳が大好物で野菜は大嫌いという偏食ぶりでした。
毎日、牛乳で空腹を満たし、他の食べ物をあまり口にしませんでした。
その頃、なんとか色々食べさせたいと奮闘していたように思います。
幼稚園に通園するようになったら、給食で困るのではないかと悩んでいました。
実際、給食が大嫌いで、入園後に給食で泣いたこともあったようです。
栄養にも偏りがあり免疫力が低下していたのか、よく風邪もひきました。
幼稚園や小学校の給食で困ってほしくない、色々食べて大きく強くなってほしいと願うのが親心です。なるべく嫌いな食べ物は減らしてあげたいものですよね。
そういう思いは、とっても大切だと思っています。

けれど、今回は少し視点を変えて、そもそもなぜ子どもは嫌いな食べ物が多いのかについてお話ししたいと思います。

好き嫌いには、大きく分けると、本能的なものと経験によるものがあります。
小さい子どもの好き嫌いは、本能的なものによるものが多いでしょう。
子どもの頃は嫌いだったけれど、大人になってから食べられるようになった食べ物ってありますよね。
例えば、
ピーマン、ねぎ、みょうが、パセリ、しそ、ゴーヤ、さといも、もずく、わさび、コーヒー、緑茶・・・
人それぞれ違うかと思いますが、子どもの頃に嫌いだったものは、苦い・臭いがきつい・ぬめぬめする・酸っぱい・緑色といった食べ物が多いと思いませんか?
実は、子どもの好き嫌いは、自分の身を守るための力であり、本能的に毒性のあるもの、腐敗したもの、未成熟なものを口に入れないようにするための力なのです。
大人は賞味期限などの情報や経験から、食べ物の安全性を判断することができます。
しかしながら、小さい子どもは自分の五感しか頼ることができません。
そのため、子どもは五感が鋭く働きますし、味を感じる味蕾(みらい)の数も多く、大人よりはるかに敏感だといえるでしょう。
苦い食べ物を食べると、大人が感じる以上に、苦みを感じているはずです。
また、毒性のものなどは口に入れてからでは遅いという本能的な力で、「食わず嫌い」もまた、子どもには多いようです。
慎重な性格の子どもであれば特に、食わず嫌いが多いかもしれませんね。

こう考えると、子どもの好き嫌いは、実はとても自然なことだと感じませんか?
食べられなかった食べ物も、成長するにつれて食べられるようになることがほとんどです。
息子も来春小学生になりますが、ずいぶん食べられる野菜が増えました。
例え一生ピーマンが食べられないとしても、さほど問題ではないと思います。
嫌いな食べ物を無理に食べさせるより、楽しい食事を心がけていただけるとよいですね。
ただし、現在は飽食の時代ですから、気をつけなければいけません。
人は、エネルギー源となる炭水化物や甘いものが大好きです。
好きなものばかり食べていると、これもまた問題ですよね。
栄養バランスは大切です。
ただ、嫌いな食べ物の克服は、その子に合わせて、ゆっくりと・・・と私は考えるようにしています。


参考文献:
 育児のポイントと健康相談 金子堅一郎編 南山堂
 子どもが野菜嫌いで何が悪い! 幕内秀夫著 バジリコ株式会社


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