【管理栄養士の健康コラム】Vol.63 ミネラル「モリブデン」とは・・・ |
空気組成についてご存知ですか。
空気の約80%弱が窒素、約20%が酸素です。
残りの1%にも満たない割合にアルゴン、二酸化炭素、水蒸気、オゾンなどが含まれています。
約80%をも占める窒素は、アミノ酸やたんぱく質にも含まれる主要元素です。
この窒素の代謝に欠かせないのが、ミネラル「モリブデン」なのです。
「モリブデン」は人や動物だけでなく、植物にとっても必須な元素であり、肥料としても使用されています。
体内での具体的な働きは、尿酸を生成することです。
キサンチンオキシダーゼなどの酵素の成分になっており、尿酸の産生を促します。
また、アルコールの代謝にも関わっています。
その他、色々な酵素の成分となっており、代謝の過程でできた有害なものを無害なものに変えるお手伝いをするミネラルでもあります。
「モリブデン」を多く含む食材は、大豆や大豆製品です。
その他、穀類や野菜など幅広い食材に含まれています。
肉類ですとレバーに多く含まれており、つまり人においても「モリブデン」は肝臓中に多く存在します。
「モリブデン」は吸収されやすいため、通常欠乏する心配はないでしょう。
また尿に排泄され毒性が少ないため、日本人の過剰症の報告もありません。
ですので意識して摂取する必要はなく、バランスの良い食事を心がけていただけるとよいですね。
参考文献:
「おいしく健康をつくるあたらしい栄養学」 吉田企世子監修 松田早苗監修 高橋書店
「栄養学総論」 林淳三・高橋徹三共著 建帛社
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