【管理栄養士の健康コラム】Vol.59 ミネラル「マンガン」について |
みなさんは「マンガン」と聞くと、何を思い浮かべますか。
私は、乾電池を思い浮かべました。
マンガンの用途としては、一番身近ではないでしょうか。
その他にも色々な用途があり、栄養素としてだけではなく、私たちの生活に関連の深い金属ですね。
マンガンは、岩石、土壌、川などの天然水や海水などに含まれています。
ですので、生育した土壌にマンガンが多く含まれていれば、その植物のマンガン含有率が高くなります。
マンガンを多く含む食べ物はというと、穀類、種実類、野菜、豆類、海草などです。
ではマンガンの働きとはどのようなものでしょうか。
マンガンは、多くの酵素の成分となります。
骨を形成する酵素、たんぱく質などの代謝に関わる酵素や抗酸化作用のある酵素などの成分です。
マンガンの吸収は鉄と競合するため、食事から鉄を多く吸収するとマンガンの吸収率は下がります。
けれども、マンガンは多くの植物性の食物に含まれているので、欠乏の心配はないでしょう。
また過剰となる心配もありません。
マンガンの慢性中毒というものがありますが、それは食事によるものではなく、大部分が経気道吸収によるものです。
マンガンは、栄養素としては馴染みのないものかもしれませんが、私たちの体には色々なミネラルが関わっていることを実感していただければと思います。
参考文献:
おいしく健康をつくるあたらしい栄養学 吉田企世子監修 松田早苗監修 高橋書店
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