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管理栄養士の健康コラム

vol253

【管理栄養士の健康コラム】Vol.253

腸元気で感染症予防

昨年に引き続き、コロナだけではなくインフルエンザなどの感染症が大流行しています。
とはいえ、かからない人はかからないし、かかる人はよくかかる・・・
そんな風に感じたことはありませんか?
その違いは、やはり免疫力かもしれません。
今回は、腸と免疫のお話です。
腸内環境をととのえることで、免疫力を高められることを知っておきましょう。

腸の働きの1つは食べ物の分解や消化、さらに排便することです。
そして、もう1つは「免疫」です。腸には体内の免疫細胞の7割が集まっています。
では腸の免疫細胞がどのようにして体を守ってくれるのでしょうか。
食事や呼吸で体内に入ってきた細菌やウイルスを、腸の免疫細胞が攻撃することで、細菌やウイルスをやっつけるというシステムがあります。
このような免疫システムで感染症を防ぎます。感染症だけではありません。アレルギー、がん、歯周病や口内炎なども防ぎます。
逆にいうと、攻撃する力が弱まると、感染症などにもかかりやすいのです。

腸の免疫システムを強くするためには、腸内環境をととのえることです。
腸内環境がととのうと、免疫細胞が増え、免疫システムが強くなります。
そのためには、食事はとても大切です。
腸内環境をととのえる食べ物をしっかり食べましょう。

・食物繊維を含んだ食べ物
コンブ、ワカメ、ひじき、モズク、りんご、みかん 
ごぼう、人参、じゃがいも、さといも、さつまいも、なめこ、しめじ、エリンギ、納豆
ほうれん草、切り干し大根、クルミ、こんにゃく
など

・発酵食品
ヨーグルト、チーズ、納豆、キムチ、甘酒、味噌など

おすすめは、味噌汁です。味噌汁に野菜などを入れて、1日1杯飲むだけでも腸が元気になりそうですよね。また納豆は手軽に食べられてよいですね。
オリゴ糖の入った飲料も、腸内環境をととのえる効果が期待できます。
ただし、これらのような腸に良いとされる食べ物は、もともとお腹が弱い人にとっては逆効果です。体調に合わない食べ物を高い頻度で食べないように注意してくださいね。
また、食事は量より「品数」です。品数を増やすように心がけるだけでも、栄養バランスが良くなり、腸内環境もととのいますよ。

食事以外の生活習慣も大切です。
適度な運動をしましょう。通勤や通学、買い物などを利用して歩く時間を作るのもよいですね。
寒い時期ですので、お腹が冷えないようにも気を付けてくださいね。
湯たんぽ、カイロ、腹巻などでお腹を温めるようにしましょう。

今こそ、腸を元気にする時です。
腸内環境をととのえる食べ物を食べて、免疫システムを強くし、感染症に負けない体づくりをしましょう。
今年も健康な1年になりますように。

参考文献:病気の9割は歩くだけで治る! 長尾和宏著 山と渓谷社
     腸のトリセツおなかの不調の原因と治し方が、即わかる! 江田証著 Gakken




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