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管理栄養士の健康コラム

vol214

【管理栄養士の健康コラム】Vol.214

栄養素「ナトリウム」と「カリウム」

今回のコラムでは「ナトリウム」と「カリウム」という2つの栄養素についてお話ししましょう。

「ナトリウム」は、体内の水分量やミネラルバランスなどを調整する働きがあり、体にとって大切な栄養素です。
とはいえ、普通の食事をしているかぎり、ナトリウムが不足することはなく、摂りすぎが指摘される栄養素です。

ナトリウムは、ほとんどが食塩として摂取されています。
食塩を摂りすぎると、体にとって良くありません。
高血圧、慢性腎臓病、胃がんなどのリスクが高まります。
このような生活習慣病を予防するためにも、日頃からの減塩対策が必要となるのです。
食塩を多く含む食べ物は控えるようにしましょう。

そこで、減塩対策として、「カリウム」も大切な栄養素であることを知っておいてください。
カリウムは、ナトリウムとバランスをとり合う関係にあります。
ナトリウムが体内で過剰になると、カリウムにはナトリウムを排泄する作用があります。
つまり、カリウムは、しっかり摂ることで減塩対策になるという優れ者の栄養素なのです。
「控える」「減らす」というのは、なかなかできない場合が多いですよね。
逆に、カリウムを「摂る」「増やす」という減塩対策に取り組んでみるのはいかがでしょうか?

カリウムを多く含む食べ物は、
果物、野菜、いも、大豆、海藻などです。
調理で茹でたりすると、カリウムは損失してしまいますので、生野菜、果物などで食べるのがお勧めです。

減塩対策は大切ですが、これからの季節、熱中症予防としては適量の食塩摂取は必要です。

また、高齢者においては、食塩を控えようとして食べる量も減ってしまうことは、体が弱ってしまうおそれもあります。
たんぱく質は、高齢といえども、しっかり摂らなければならない重要な栄養素です。
減塩を緩やかにして、たんぱく質と適正エネルギーを摂ることを優先する場合もあります。
健康であることが、一番の目的ですので、注意してくださいね。

「ナトリウム」を減らし、「カリウム」を増やす
このことを考えながら、献立を作っていただけるとよいですね。
ナトリウムとカリウムのことを知って、おいしく、楽に、減塩対策をしてみましょう。

参考文献:日本人の食事摂取基準2020年版 伊藤貞嘉/佐々木敏監修 第一出版






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