【管理栄養士の健康コラム】Vol.200 たんぱく質ってどんな栄養素? |
今回は3大栄養素の1つ、「たんぱく質」についてのお話です。
たんぱく質の大切さを再確認し、食生活を見直してみましょう。
たんぱく質には、いろいろな重要な働きがありますが、1つは「体を作る材料になる」と
いうことです。
筋肉、臓器、皮膚、爪、髪の毛など、体のほとんどの部分がたんぱく質でできています。
たんぱく質は合成と分解を繰り返し、古い組織を新しく作り替えます。
一部は排泄されるので、食事から摂取する必要があります。
もしたんぱく質が不足してしまったら・・・
成長期の子どもは、成長不良をひきおこしてしまいます。
また、肌のハリや潤いがなくなり、
髪のつやもなくなり、
貧血やむくみの症状が出てきたり
などなど女性にとっては大問題であろうことも起こってしまいます。
高齢者においては、低栄養、フレイル(虚弱)、サルコペニア(筋力や筋肉量の低下)に
つながり、体が弱ってしまいます。
コロナ禍で免疫力を上げなければならない今、たんぱく質不足は非常事態なのです。
皆さん、たんぱく質をしっかり摂っていますか?
薬やサプリメントを飲むより、高い化粧品を買うより、まずは食生活をととのえてみまし
ょう。
たんぱく質だけを摂れば良いのではないのですが、たんぱく質不足にならないように注意
し、バランス良く栄養をとることが大切です。
たんぱく質を多く含む食べ物は、肉、魚、大豆製品、卵、牛乳、チーズなどの乳製品です
。
主菜、副菜、主食の中では、主菜である大きなおかずの中にたんぱく質は豊富に含まれて
います。
これらのたんぱく質豊富な食べ物を、1日の中でできるだけ色々な種類、食べるようにし
ましょう。
そして、それぞれの種類を手のひらに収まるくらいの量を目安に食べると良いでしょう。
卵なら、1日1個程度が目安です。
ダイエット中の人は、食事を減らすこともあると思いますが、たんぱく質が減らないよう
に気をつけてくだいね。
たんぱく質摂取が減ることで、筋肉量も減り、基礎代謝と消費エネルギーも減ってしまい
ます。
つまりそれは、太りやすい体質を作ってしまうという悲しい結果になるのです。
摂取エネルギーを減らすには、1日3食以外の甘いものなどの間食、お酒、おつまみを控
えるようにしてください。
たんぱく質は、酵素やホルモンの材料、エネルギー源としても大切な働きをします。
生きていく上で不可欠なたんぱく質をしっかり摂って、これからもコロナ禍を乗り切りま
しょう。
参考文献:日本人の食事摂取基準2020年版 伊藤貞嘉/佐々木敏監修 第一出版
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