【管理栄養士の健康コラム】Vol.164 行事食シリーズ「お彼岸」 |
日に日に暖かくなり、春を感じる気候となりました。
3月21日は春分の日ですね。
1年間で昼と夜の長さがほぼ同じになる日が2日間あります。
秋の1日が秋分の日、春の1日が春分の日です。
そして、春分の日を真ん中にした1週間が、春のお彼岸というわけです。
今回は、春のお彼岸の行事食についてのお話です。
お彼岸に何をするのかというと、お墓参りですよね。
お彼岸の時期は、太陽が真東から昇り、真西に沈むことから、仏教ではあの世とこの世が通じやすい日とされています。
なのでこの時期にはご先祖様が帰ってくるということで、お墓参りをするわけです。
お彼岸の行事食というと、「ぼたもち」です。
ぼたもちは、漢字で書くと「牡丹餅」です。
春のお花である牡丹の花に見立てて、神仏や先祖への供物とされてきました。
また、小豆の赤色は邪気を祓うという意味もあります。
ちなみに、おはぎも、小豆あんでお餅を包んだ和菓子ですよね。
おはぎを漢字で書くと、「お萩」で、秋の萩の花にちなんで名付けられています。
ですので、秋のお彼岸の際は、ぼたもちではなく、おはぎというわけです。
このお彼岸の時期は、ぼたもちを食べる機会が増えそうですね。
小豆には、たんぱく質・ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄などが含まれており、とても栄養価の高い食べ物です。
ぼたもちは、砂糖が入っているので食べすぎは禁物ですが、栄養たっぷりの小豆を、ぜひおいしく味わっていただけるとよいですね。
高齢になって食が細くなってしまう場合があります。
そういう場合は、間食も栄養を補うものと考えていただき、小豆を使ったぼたもちやぜんざいなどもお勧めですよ。
暑さ寒さも彼岸まで。
もうそろそろ寒さも終わりでしょうか。
4月からは、新生活がはじまる人も多いですね。
気持ちを新たに、充実した1年を過ごしていただけるとよいですね。
参考文献:
「子どもに伝える行事の由来と行事食」 すとうあさえ監修 メイトブックス
「イラスト版行事食・歳事食」 坂本廣子著 合同出版
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