【管理栄養士の健康コラム】Vol.52 銅は鉄のサポート役 |
今回は「銅」についてのお話です。
人体には約100mgの銅が含まれています。
微量ですが、重要な役割をしています。
銅の一番の活躍どころは、鉄吸収をサポートすることです。
銅が不足すると、いくら鉄を摂取しても体内で活用されないのです。
まずは、血液中のヘモグロビンについて説明しますね。
ヘモグロビンは鉄が成分となり、酸素を体全体に運搬する役割を担っています。
そのヘモグロビンの合成に必要なミネラルが「銅」です。
銅が不足すると、体に酸素が運搬されず、貧血を引き起こしてしまいます。
*銅の1日の摂取基準(推奨量)
成人女性 0.7mg
成人男性 0.8~0.9mg
銅は多くの食品に含まれますので、普通の食事をしていれば不足の心配はありません。
また過剰摂取をしたとしても、おもに便として排泄されるので心配はいらないでしょう。
銅が多く含まれる食品を紹介しますね。
• 肉類(牛・豚レバー、豚タン、牛ヒレ肉など)
• 魚介類(ホタルイカなどのイカ類、カキなど)
• 種実類(くるみ、カシューナッツ、ピスタチオなど)
100gあたりの含有量を比べると、レバーでは牛レバー(5.30mg)が圧倒的に多いですよ。
イカ類ではホタルイカ(3.42mg)が一番多いです。
鉄と共に銅もしっかり摂取し、貧血予防を心がけていただけるとよいですね。
参考文献:
「栄養学総論」 林淳三・高橋徹三共著 建帛社
「日本人の食事摂取基準(2010年版)」
五訂 増補「日本食品標準成分表」
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ホタルイカのサラダ♪