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【管理栄養士の健康コラム】Vol.273 非常食、何を備える? |
非常食の備えはできていますか?
地震、津波、豪雨、台風、土砂災害、
対岸の火事ではありませんよね。
非常食の備えは先延ばしにせず、今すぐに準備しましょう。
今回はどんな食べ物を備えればよいかお伝えします。
そもそもなぜ非常食の備えが必要なのでしょうか?
それは、災害が起こると食べ物が手に入りにくくなるからです。
流通がストップすることで、店に行っても商品がない…
食べ物を手に入れるために行列ができ、不安やイライラを感じる…
そういう事態は心のベクトルを後ろ向きにしてしまいます。
被災した時、食べることで心を少しでも満たすことができれば、生きる気力がわきます。心のベクトルを前向きにする重要な役割を、非常食は担っているのです。
非常食の重要な役割を知ってもらったところで、
真っ先に備えが必要なものは「水」です。
1人ペットボトル2L×12本を目安に備えるようにしましょう。
次に食べ物ですが、ローリングストックができるものを選んでください。
ポイントは、「いつもの食事に近いもの」です。
被災した時、いつもの食事をしたいと願うものです。食べ慣れているいつもの食事がやっぱり落ち着きます。
アレルギーや持病があればなおさら、いつもの食事じゃないといけません。
例えば、味噌汁を欠かさない人は即席みそ汁を
朝はパン派という人はパンの缶詰を
というように考えてみてくださいね。
被災した時は、心も体も疲れてしまっています。食欲がないという可能性もあります。
そんな状態でも食べられる物も用意しておいてください。
私はコロナで自宅待機時に食べたくなった食べ物を参考にしています。
揚げ物は嫌で、麺類は3日連続でさすがに飽きて、お粥とおにぎりがおいしくて、無性に野菜と果物が食べたくなりました。
ですので、私はお粥のレトルトと果物の缶詰は常備しています。
こういった非常食は、コロナやインフルエンザで自宅待機の時にも役立ちます。
被災した時、パンやカップ麺、ご飯などは食べやすく、栄養素として炭水化物は摂りやすいようです。
しかし、ビタミン・ミネラル・たんぱく質が足りなくなる傾向があります。これらの栄養素を補える非常食も準備できれば、上級者レベルの非常食です。
ビタミン・ミネラルを補うには、
・じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、かぼちゃ(丸のまま)など保存がきく野菜
・わかめや切干大根などの乾物
・コーン、豆類、トマト、果物などの缶詰
・ドライフルーツ、ジュース
たんぱく質を補うには、
・魚や肉、豆類、うずらの卵などの缶詰
・レトルトのおかずやレトルトカレー
参考にしていただき、好きな食べ物もしくは、これなら食べられるという食べ物を備えてくださいね。
不安を少しでも軽減するために、今できることをしておきましょう。
もしこのコラムを読んで、「非常食を準備しよう」「買い足そう」と思っていただけたら嬉しく思います。
もしもの災害時でも、しっかり食べて心のベクトルを前向きに!
1人1人がローリングストックをして、皆で乗り越えましょう。
参考文献:「もしも」に備える食 石川伸一・今泉マユ子著 清流出版
すごすぎる天気図鑑防災の超図鑑 荒木健太郎著 KADOKAWA
【管理栄養士の健康コラム】Vol.267 ローリングストックをしよう
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