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管理栄養士の健康コラム

vol272

【管理栄養士の健康コラム】Vol.272

食物アレルギーについて

食物アレルギーの子どもは、近年増加傾向にあります。
食物アレルギーの多くは乳幼児期に発症し、成長とともにその頻度は減少しますが、大人に持ち越したり、もしくは大人になってから発症する場合もあります。
食物アレルギーは、症状が出た時の対応を事前に準備しておくことが大切です。
日頃より旅行や外食が多くなる夏季休暇、食物アレルギーの症状が出てしまうリスクが高くなります。しっかり食物アレルギーについて理解を深めておきましょう。

食物アレルギーの多くは、特定の食物を食べた後になんらかの症状が引き起こされます。症状は多彩ですが、皮膚が赤くなる、かゆくなる、じんましんが出るなどの皮膚症状が多いです。
その他、喉のかゆみ、嘔吐、せき、くしゃみ、呼吸困難などいろいろあります。

子どもにおいて、原因となる食物は卵、牛乳、小麦が多いのですが、近年は木の実類が増えています。木の実類のアレルギーでは、特にクルミが多くなっています。
増えているアレルギーとしては、口腔アレルギー症候群があります。
これは特定の食物(果物や野菜など)を食べた後に口腔内や喉のに刺激感(ピリピリ、イガイガ)やかゆみが出ます。この原因は花粉症と関連している場合が多いです。

食物アレルギーは、生活に大きく影響します。
例えば、学校給食で皆と同じ給食が食べられなかったり、旅行や海外留学、外食などでは食事に注意をはらわなければいけません。食物アレルギーのために職業の選択が制限される場合もあるでしょう。

子どもの食物アレルギーは、大人に持ち越さないよう適した対応をしてあげましょう。大人になってからの食物アレルギーは、一般的に耐性を獲得することは困難とされています。
ですので、年齢に応じた対応をすることが大切なのです。
乳児期は湿疹のある所から原因物質が入ってくると考えられるため、湿疹を治すスキンケアが重要となります。
成長とともにいろいろな食物を食べることになりますが、アレルギー症状が出た場合は、自己判断ではなく必ず受診しましょう。アレルギーを大人に持ち越さないようにするには、「必要最小限の原因食物の除去」が原則となります。自己判断で念のための除去はしないようにしてくださいね。
食物アレルギーといっても、少量であれば問題なかったり、加熱すれば大丈夫という場合もあります。ですので、食べられる量、食べられる調理法、食べられる加工品を確認するようにしましょう。
大人になっても、「必要最小限の原因食物の除去」の原則は変わりません。
ただ大人になってから発症した場合、自分が食物アレルギーだと気づかなかったという事例もあります。食事の後に不調を感じることが多ければ、食物アレルギーを調べてみるのもよいかもしれません。
食物アレルギーで一番気をつけなければならないのは、アナフィラキシーです。
アナフィラキシーとは、全身性の急性アレルギー反応です。血圧低下や意識障害を引き起こし、処置が遅れると命にかかわります。
緊急性が高いアナフィラキシーへの対応はエピペン(アドレナリン自己注射薬)を使用します。
エピペンが処方された場合は、必ず持ち歩き、使用法を知っておきましょう。注射薬ですので、知識がないと躊躇してしまうかもしれません。本人はもちろん、身近な人も使用法を知っておくようにしましょう。

旅行、特に海外旅行では情報が不足しがちです。修学旅行先の海外で、入っていないと思って食べたスイーツにクルミが入っていたらしく、エピペンを使うことになったエピソードを聞いたことがあります。
アレルギー症状が出ないように気を配ることが一番ですが、症状が出てしまった時の対応を準備しておくことは、より大切です。
食物アレルギーは珍しいことではありません。できるだけ生活に支障をきたさないよう、知識を持って、うまく付き合っていきましょう。
そして、食べられる範囲でおおいに食事を楽しんでくださいね。



参考文献:大人の食物アレルギー必携ハンドブック 永田真編著 中外医学社
     先生と保護者のための子どもアレルギー大百科 渡邊美砂著 少年写真新聞社





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