【管理栄養士の健康コラム】Vol.243 時間栄養学で筋力アップ |
時間栄養学とは、体内時計の考えを取り入れた栄養学のことです。
いつ、何を、どれくらい食べると健康に良いかという考え方です。
同じ食べ物を食べたとしても、食べる時間によって、体に与える影響は違います。
時間栄養学を取り入れて食事をすることで、より効果的に、そして楽に、健康維持につながればうれしいですよね。
今回は、時間栄養学を取り入れた筋力アップのお話です。
より効果的に、そして楽に、筋力アップできるコツについてお伝えしますね。
筋肉量を増やすためには、いつ、何を食べたらよいのでしょうか。
いつ?・・・答えは、「朝」です。
朝食が重要です。
何を食べたらよい?・・・答えは、栄養素でいうと「たんぱく質」です。
筋肉の材料となる栄養素はたんぱく質だからです。
1日の早い時間帯にたんぱく質を摂取する方が、筋肉量を増加させるという研究結果があります。たんぱく質を一番吸収しやすいのは、3食のうち朝食というわけです。
ただし、たんぱく質だけをとれば良いというわけではありません。栄養はバランス良く摂取することが大切ですので注意してくださいね。
たんぱく質は、肉、魚介類、大豆・大豆製品、乳製品、卵などに豊富に含まれています。
納豆、ツナ缶、ハム、牛乳、チーズなどは手軽に食べられるので、朝食におすすめです。
しかしながら、朝食でのたんぱく質摂取は、一般的に夕食の半分程度と言われています。
大多数の人が、朝食でのたんぱく質摂取が少なすぎるのです。
そのうえ、朝食を抜く人もいます。
朝少しでも長く寝ていたい、忙しい、減量しているなど、理由はさまざまですが、3食のうち抜いてしまいがちな食事は、朝食ではないでしょうか。
朝食を抜くと、エネルギー不足になって、体は筋肉を分解してエネルギーに変えてしまいます。つまり、筋肉量が減ってしまうのです。
ですので、まずは、朝食を食べること。これが最優先と考えましょう。
朝食を食べることができている人は、たんぱく質摂取を増やすように意識しましょう。
あらゆる世代で、筋力は大切です。
成長期の子どもにとっては、たんぱく質は体作りのために不可欠です。
朝食でタンパク質を摂取できている子どもは、体調が良く、体力に自信があるようです。
朝に時間的な余裕があり、早寝早起きの生活リズムがととのっているからこそ、朝食でのたんぱく質摂取ができていると考えられます。
生活リズムをととのえることも大切ですね。
大人にとって、朝食でたんぱく質を摂取することは、体力を維持し、いつまでも若々しく、活動的に過ごすことにつながります。
加齢によって、筋力はどうしても衰えてしまいます。
高齢になっても、自分の足でしっかり歩いてお出かけしたいし、自分の手と口で、おいしい食べ物を食べて楽しみたいと思いませんか。
いつまでも健康でいてほしいと、周りの家族も願っていると思います。
「朝食でたんぱく質を摂取」
これだけで、筋力アップ!
これならできそうと思われた方は、ぜひぜひ試してみてくださいね。
参考文献:食べる時間でこんなに変わる時間栄養学入門 柴田重信著 講談社
一生太らない食べ方習慣朝ごはんはすごい 大島菊枝著 株式会社ワニブック
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