【管理栄養士の健康コラム】Vol.222 緑黄色野菜の王様「ほうれん草」 |
ほうれん草は栄養たっぷり!緑黄色野菜の王様です。
前回のコラム【管理栄養士の健康コラム】Vol.221 女性にとって大切な栄養素
にも登場しました「葉酸」という栄養素は、ほうれん草から発見されました。
葉酸はビタミンB群の一種で、女性には特に摂ってほしい栄養素です。
その他にもたくさんの栄養がたっぷり含まれています。
「鉄」は、野菜の中でトップクラス並みに多く含まれています。
鉄といえば、貧血予防になりますよね。
抗酸化作用のある「β―カロテン」や「ビタミンC」も豊富に含んでいます。
抗酸化作用をさらにアップさせたい場合は、ビタミンEを含む食品と一緒に食べるとよいですよ。
例えば、ほうれん草とごま、ほうれん草とナッツという組み合わせです。
ほうれん草のごま和えは、抗酸化作用抜群のお料理ですね。
カリウムも含んでいます。
カリウムは血圧上昇を抑える効果があります。
高血圧の方は、積極的に摂っていただきたい栄養素です。
その他、マグネシウムも含んでいます。
マグネシウムは、骨や歯の形成に関わったり、神経や筋肉の伝達を正常に保つ働きがあります。
不足すると、こむら返りや筋肉の痙攣が起こりやすくなってしまいます。
ほうれん草の根元の赤い部分には、マンガンが含まれていますので、根元を捨てずによく洗って食べてくださいね。
マンガンは骨の形成を促す酵素やたんぱく質などの代謝に関与する酵素の成分になります。
このようにいろんな栄養素がたっぷり含まれているほうれん草、
その栄養をしっかり摂るためには、調理の仕方も大切です。
ほうれん草には、えぐみがありますが、その原因はシュウ酸です。
シュウ酸を減らすには、さっと茹でて水にさらします。
ただし、以下のことに気をつける必要があります。
①茹ですぎないこと。
②水につけっぱなしにしないこと。
なぜなら、シュウ酸以外の必要な栄養素も流れ出てしまうからです。
しっかり沸騰させたお湯に、小分けにして短時間で茹でてくださいね。
ほうれん草は冬野菜ですが、9月終わり頃から旬の時期に入りますので、もうそろそろですね。
旬の時期ほど、栄養価は高まります。
これからの時期は、ほうれん草をしっかり食べて、体の調子をととのえていただけるとよいですね。
参考文献:春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典 吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行
■□■□■ おすすめレシピ ■□■□■
ナッツが香ばしいほうれん草の白和え。