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管理栄養士の健康コラム

vol173

【管理栄養士の健康コラム】Vol.173

栄養素について知ろう「鉄」について

今回は栄養素の「鉄」についてのお話です。
「鉄」について詳しくなって、貧血予防に役立ててくださいね。

鉄の働きは
① 赤血球の成分として全身に酸素を運ぶ
② 血液中の酸素を筋肉に取り組む
③ 肝臓や脾臓、骨髄で蓄えられる

①と②は体が酸素を利用するために働く鉄で、機能鉄といいます。
③は貯蔵鉄で、機能鉄が不足すると血液中に出てきて補給する役割です。

このような働きをする鉄が不足すると、貧血(鉄欠乏性貧血)になる恐れがあります。
貧血になりやすいのは、月経時、妊娠時、成長期、無理なダイエット時が考えられますので気を付けましょう。
女性は男性に比べると貧血になりやすいので、特に鉄を摂れるように、食生活を見直してみてくださいね。
逆に鉄を過剰に摂りすぎる心配は、普通の食事ではまずないでしょう。
しかしながら、サプリメントなどで過剰に摂りすぎると、体をさびつかせる原因となり良くありませんので、注意が必要です。

鉄はどのような食べ物に含まれているのでしょうか。
レバー、赤身肉、
カツオ・イワシ・サンマ・シジミ・アサリなどの魚介類
納豆・厚揚げなどの豆類
小松菜、ほうれん草、ひじき

などに多く含まれています。

また、鉄には非ヘム鉄(植物性食品中の鉄)とヘム鉄(動物性食品中の鉄)という分類があり、ヘム鉄の方が吸収率が高いです。
ですので、肉類や魚介類で鉄を摂ると良いですね。
やはり、レバーはおすすめです。
非ヘム鉄においては、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂ると吸収率がアップします。
食べ物の組み合わせも大事ですよ。

毎日バランス良い食事をして、いろいろな食べ物を食べてくださいね。
どの栄養素をどれだけ摂って・・・など、難しいことを考えなくても、食べる食品数が多いほど、いろいろな栄養素を自然と摂ることができます。
鉄を摂ろうとして、レバーや肉類ばかり食べたりすると、脂質の摂りすぎにつながったりもしますので、何かの食べ物に偏らないようにしましょう。
小食の人は、鉄に関してはレバーなどの吸収率の良い食べ物を選ぶなどして、少量でも質を重視できるとよいですね。


参考文献:「日本人の食事摂取基準2015年度版」 菱田明 佐々木敏監修 第一出版
      食品成分最新ガイド 栄養素の通になる第4版 上西一弘著 女子栄養大学出版部





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