【管理栄養士の健康コラム】Vol.153 疾病シリーズ「腎臓病」② |
今回は、腎臓の病気についてお話します。
腎臓の病気には、腎臓そのものに問題のあるタイプ(一次性)と腎臓以外が原因で起こるタイプ(二次性)があります。
二次性のものには、糖尿病が原因の糖尿病性腎症や、高血圧が原因の腎硬化症などがあります。
このように腎臓病にはいろいろありますが、もともとの病気がなんであれ、これらすべてをひっくるめて、慢性腎臓病(CKD)と言います。
慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の機能が徐々に低下していく腎臓病の総称です。
腎臓の機能が損なわれる要因は、いくつかあります。
・メタボリックシンドローム
・喫煙
・塩分過剰摂取
・過度の飲酒
・鎮痛剤などの常用
などです。
これらは腎臓に負担をかけ、腎臓が疲れてしまったり、痛めつけられてしまうのです。
腎臓は、再生能力の低い臓器です。
残念ながら、一度損なわれると、元に戻らないことが多いため、腎障害や腎機能低下を早期に発見し、進行を抑えることが大切です。
腎臓の検査では、どれだけ腎臓の機能が残っているのかに焦点を当てているため、腎機能低下の程度をわかりやすく知ることができます。
それにより、早期発見、早期治療を促すことができるというわけですね。
腎障害や腎機能低下を早期に発見することができれば、適切な治療と生活習慣の改善で、進行を抑えることができます。
慢性腎臓病(CKD)を放置してしまうと、最終的にほぼ腎臓の機能が働かない末期腎不全となり、透析治療や腎移植が必要となります。
今は平均寿命が延び、80歳を超えてから透析治療になることが多くなりました。
高齢になってからの透析治療は、家族など周りの人にとっても、大きな負担です。
そうならないためにも、こまめに健康診断を受診し、どれだけ腎臓の機能が残っているのかを確認しましょう。
次回は、慢性腎臓病(CKD)の予防についてお話ししますね。
参考文献:
「ステージ別 腎臓病の治療とケア」 富野康日己著 法研
「腎機能が低下したときにすぐ読む本」 塚本雄介著 技術評論社
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