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管理栄養士の健康コラム

vol103

【管理栄養士の健康コラム】Vol.103

防災について考えよう

9月1日は「防災の日」でしたね。
皆さんは、防災について見直すことができましたか?
幸運なことに私は被災経験がありません。
ですが、ボランティアで被災地に出向いた管理栄養士さんから、避難生活の実情についてお話を聞くことができましたので、栄養士からの視点の話となりますが皆さんにもお伝えしたいと思います。

避難所生活では、トイレが汚いそうです。それはそうですよね。たくさんの人が同じトイレを使います。水に制限があることも多いです。掃除をする余裕もないでしょう。
トイレは汚い・臭い→寝泊りする場所から離してトイレを設置する
それによって、どのようなことが起こるのか。
・汚いトイレに行きたくない
・雨天であったり、足腰が不自由であったりして、遠いトイレまで行くのが大変
という問題が発生します。
そうすると、なるべくトイレに行く回数を減らすために、水を飲むのを我慢してしまいます。
水分補給は健康のために不可欠です。
体内の水分が足りなくなることで、脱水症状であったり、血液がドロドロになり脳梗塞心筋梗塞といった病気にもつながります。
水分不足はとても怖いことなのです。

別の問題点として、塩や油をとりすぎることや野菜不足が挙げられます。
避難所で支給されるカップ麺は、汁を残さないように指導されます。
汁を捨てる所がないからです。
また支給された食べ物を残すのは申し訳ないと思う方が多いので、皆さん残さず食べられます。
そして衛生上、加熱したものしか食べられません。
支給されるお弁当は揚げ物が必然的に多くなり、野菜不足になりがちです。
このような食生活が長く続くことで、生活習慣病のリスクが高まります。
そこに避難所でのストレスも加わり、血圧が高くなる方が増えます。

しかしながら、明日の食事がどうなるかわからない状況で、高血圧のことなど気にしていられないのが現状です。

被災で直接命を落とすことがなくても、その後間接的に命を落とす方が大勢います。
水分不足による脱水症状、脳梗塞や心筋梗塞といった病気、高血圧は、どれも間接的な要因です。
私たち栄養士は、栄養面でサポートし、間接的に命を落とす方を少しでも減らせるよう力を注がなければいけないとのことでした。

すぐにでもできる被災後の栄養面の改善として、長期保存が可能な野菜ジュース缶を非常食としてストックしておくことをおすすめします。
野菜ジュースには食物繊維は少ないものの、被災時にはビタミンやミネラルの良い供給源となるでしょう。
また、水かお湯を入れてご飯ができるアルファ米というものをご存知でしょうか。
災害時、水は貴重であることが多いですよね。アルファ米は、水でなくても、野菜ジュースやお茶でも作れます。
エビピラフや五目御飯のアルファ米にトマト系の野菜ジュースを入れると、ケチャップライスっぽくなります。意外においしいんですよ。
アルファ米に野菜ジュースが使えることを知っておくだけでも、野菜不足解消につながりますよね。

どこかで災害が起こるたびに、防災について考えさせられます。
日頃から防災の意識を高め、非常食をきちんと準備しておいていただけるとよいですね。


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