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管理栄養士の健康コラム

vol270

【管理栄養士の健康コラム】Vol.270

便秘は治さなければならない病気である

便秘というと、よくある症状の1つですよね。
珍しいことではないので、たかが便秘と思っていませんか?
そう思っている方は、要注意!
便秘は病気であり、治療が必要だということを知っておきましょう。

慢性の便秘は、女性ホルモンの影響もあり女性に多いのですが、実は男性も50歳頃から増え始めます。年を重ねるごとに男女ともに増え、男女差はなくなります。
高齢になると排便に関係する神経や筋肉の働きが低下し、食事量や運動量も減少するためです。また、服用している薬があれば、その影響で便秘になる場合もあります。
便が出にくくていきむ行為は、高齢者にとっては命取りです。血圧や心拍数が急上昇し、倒れてしまったり救急搬送される事例がありますので、注意してください。

慢性の便秘は、高血圧、動脈硬化、脳卒中、心疾患などのリスクを高めます。
また、大腸がんのリスクを高める恐れもあります。
大腸がんは年々増えており、がんの中でも日本人が最も多くかかっているがんです。
たかが便秘と思ってしまっていたら、その先にはいろんな病気が待ち構えているというわけです。
慢性の便秘の方は、一度受診することをおすすめします。

便秘にならないように今日からできることは、生活習慣の改善です。
早寝早起きをし、生活のリズムをととのえましょう。
食習慣においては、水分をしっかりとりましょう。
のどが渇く前にこまめに水分をとってくださいね。
そして、1日3食食べることが基本です。朝食は必ず食べましょう。

便秘予防の栄養素は
◎排便を助ける食物繊維とマグネシウムです。
 食物繊維は、野菜や海藻、果物に多く含まれています。
 マグネシウムは、海藻、ほうれん草、納豆や枝豆、豆腐や豆乳などに多く含まれています。
また、腸内環境をととのえてくれる食べ物も効果的です。
◎腸内の善玉菌のエサとなるオリゴ糖
 アスパラガス、ごぼう、玉ねぎ、大豆、バナナ、はちみつなどに含まれています。
◎腸内の善玉菌を増やすビフィズス菌や乳酸菌、麹菌などの微生物が含まれているもの、
 ヨーグルト、ヤクルト、納豆、キムチ、味噌などです。
これらの食べ物を積極的に食べるようにして、便秘を予防してくださいね。

適度な運動も大切です。運動をすることで血流がよくなり、筋力がつき、便秘を予防することができます。
健康のためには「1日8000歩」がおすすめです。
ただ、歩けば歩くほど健康になれるというわけではありません。歩きすぎて疲れることは逆効果ですので注意しましょう。
個人差はありますので自分の体と相談して、まずは5000歩以上を目安に体を動かしてみてくださいね。

女性や高齢者に多い便秘ですが、子どもでも便秘になることがあります。
その場合、親の生活習慣が大きく影響していることが多いです。
子どもが便秘の時、親である自身も便秘ではないですか?
もしそうであれば、子どもの便秘予防のためにも、生活習慣を改善しましょう。
便秘はたかが便秘ではなく、治さなければならない病気です。
どの世代であっても、できそうなことから生活習慣を改善し、便秘を予防してくださいね。
快腸で、体も快調になること間違いなしですよ。



参考文献:便秘解消の毎日ごはん 川邉正人病態監修 高橋徳江栄養指導・献立 女子栄養大学出版部
     専門医が教える 快腸スルッと習慣 シニアの便秘は寿命を縮める 高野正太著 河出書房新社





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