【管理栄養士の健康コラム】Vol.144 栄養素について知ろう「ビタミンA」について |
今回は目のビタミンともいわれる「ビタミンA」についてのお話です。
ビタミンAは脂溶性ビタミンのひとつです。
ビタミンには脂溶性と水溶性があり、ビタミンAのような脂溶性ビタミンの特徴としては、
・大量に摂取すると過剰症をひきおこすこと
・油と一緒に食べると吸収率が上がること
です。
ビタミンAの過剰症については、サプリメントや大量のレバーを食べたことで起こった例が報告されています。
レバーにはケタ違いのビタミンAが含まれています。
過剰症は、頭痛症状が特徴です。
また妊娠初期に過剰症になると、胎児に悪い影響を与える可能性があります。
ですので、摂りすぎにはくれぐれもご注意くださいね。
とはいえ、ビタミンAは健康な体作りのために必要な栄養素です。
脂溶性ですので油と一緒に食べる、つまり炒め物や揚げ物、ドレッシングをかけて食べるなどで、吸収率が上がりますよ。
実は、ビタミンAというのは約50種類もあります。
その中でも、レバーなどの動物性の食品に含まれるレチノール、野菜などに含まれるカロテン類が、代表的です。
カロテン類というのは色素成分で、色の濃い緑黄色野菜に多く含まれていますよ。
野菜を摂りすぎてビタミンAの過剰症になった例は報告がありません。
お野菜はしっかり食べましょう。
サプリメントに頼らずとも、食べ物をバランス良く食べていれば、過剰症になる心配はありません。
ビタミンAの働きは
・目の健康維持
・皮膚や粘膜の健康維持
です。
ビタミンAは目の疲れを軽減させてくれます。
詳しくは前回の【管理栄養士の健康コラム】Vol.143 目の疲労回復をご覧ください。
皮膚の健康においては、肌荒れ、シワを抑えますので、美容にも良いですね。
粘膜の健康は、細菌の感染を防ぎ、免疫力を高めてくれます。
風邪をひきにくくなりますよ。
またがん予防にも有効だとされています。
このように、ビタミンAは大切な働きをする栄養素です。
私は目が疲れやすいので、しっかりビタミンAを摂って、ずっと健康な目でありたいものです。
皆さんも、健康のために、おいしく食事をしていただけるとよいですね。
参考文献:
「あたらしい栄養学」 吉田企世子・松田早苗監修 高橋書店
「日本人の食事摂取基準2015年度版」 菱田明 佐々木敏監修 第一出版
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