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【管理栄養士の健康コラム】Vol.271 ぽっこりお腹を改善! |
ぽっこりお腹でお悩みの方、
薄着の季節は特に気になるものですよね・・・
今回はぽっこりお腹を改善するコツについてお話しします。
ぽっこりお腹は
内臓脂肪型肥満(内臓の周りにつく脂肪による肥満)
皮下脂肪型肥満(皮膚のすぐ下につく脂肪による肥満)
複合型肥満(内臓脂肪と皮下脂肪どちらもつく肥満)
に分かれます。
自分はどのタイプの肥満?と思うかもしれませんが、20歳を超えてからの体重増加は内臓脂肪型肥満の可能性が高いと思ってください。
内臓脂肪は男性の方がつきやすいといわれていますが、女性も更年期からつきやすくなります。
内臓脂肪型肥満、いわゆるメタボリックシンドロームですが、
内臓脂肪を放置すると、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中の原因になります。
ぽっこりお腹は見た目だけの問題ではなく、病気のリスクが高まるというわけです。
放置は禁物です。
内臓脂肪はつきやすい脂肪ですが「落としやすい脂肪」でもあります。
減量に取り組むことで、早い人は2週間でぽっこりお腹の改善が期待できます。
まずはぽっこりお腹改善のために、2週間続けられそうな取り組みを決めるとよいですね。
改善のコツは、筋肉量を減らさないことです。
食事制限だけで減量すると、脂肪とともに筋肉も減ってしまいます。筋肉には脂肪を燃焼させてエネルギーに変換させる働きがあります。つまり筋肉量が多いほど、脂肪を減らしてくれるというわけです。筋肉量は通常20歳くらいがピークですので、20歳以降はできるだけ筋肉量を維持していくことで、太りにくい体質を獲得することができます。
筋肉量を維持するためには、筋肉のもととなる「たんぱく質」をしっかり摂ってください。
もちろん運動をすることは必要ですが、そもそも「たんぱく質」を摂っておかないと筋肉がつきません。食事制限をする場合は、肉・魚・卵・大豆・大豆製品・乳製品などのたんぱく質を豊富に含む食べ物を減らさないようにしてくださいね。
注意点は、無理な食事制限で急激な減量をしないことです。
無理な食事制限をすると、どうしてもリバウンドが起こります。食事制限では脂肪とともに筋肉量も減ってしまいます。しかしながら、リバウンド時には脂肪しか増えません。つまり、リバウンドはどんどん太りやすい体質を作っていくのです。
取り組み例を挙げます。何かできそうなことはありますか?
・主食(ごはん・パン・麺類)を1~2割減らす。
・野菜・海藻・キノコ・納豆などで食物繊維を摂る。
・鶏むね肉・鶏ささみ肉・豚ヒレ肉・白身魚など脂質の少ないたんぱく質源を食べる。
・間食は食べ過ぎないように、必要分お皿に入れる。
・ジュースなどの甘い飲料を、水かお茶に変える。
・お酒は1回量だけ冷蔵庫で冷やしておく。
・お酒を飲むなら、焼酎かウイスキーを割って飲む。
・夕食の時間を早める。
・ひとくち30回噛む。
・1回の食事は20分以上かける。
・丼物・麺類の頻度を減らし、定食メニューを増やす。
・ウォーキングをする。
・軽い筋トレやストレッチをする。
ぽっこりお腹を改善するために覚えておいてほしいことは
「筋肉量を減らさない」ことです。
たんぱく質をしっかり摂って、まずは2週間続けられそうなことに取り組んでください。
体重がそれほど変わらなくても、内臓脂肪が落ちていけば腹囲は変わってくるはずです。
腹囲が数センチ減るだけでも、着られる服は変わってきますし、体も心も若返る気がします。今年の夏は去年より若々しく過ごしてみせましょう!
参考文献:2か月でぽっこりお腹が改善!内臓脂肪の落とし方 栗原毅著 主婦の友社
脂肪肝と肝臓の病気 泉並木著 主婦の友社
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