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管理栄養士の健康コラム

vol244

【管理栄養士の健康コラム】Vol.244

糖尿病とロコモ

今回は糖尿病とロコモの関係についてのお話です。
難しい話のように思いますが、要は、
糖尿病になってしまうと筋肉や骨にも悪影響を与えるので気を付けてください」
ということをお伝えしたいのです。
「どうして糖尿病が筋肉や骨と関係あるの?」と疑問に思われる方は、ぜひ読んでみてくださいね。

糖尿病では、血糖値の異常(高血糖)が起こります。
なぜ高血糖になるかというと、
インスリン作用の不足、インスリン抵抗性、
つまり、インスリンという血糖を下げるホルモンが足りなくなったり、十分に作用しないことが要因です。
この「インスリン作用の不足、インスリン抵抗性」というのが、ロコモと関係しています。

ロコモは、「ロコモティブシンドローム」という概念のことで、
ロコモティブシンドロームの定義は、「運動器(筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板)の障害によって、移動能力の低下した状態」です。
ロコモが進行すると自分の足で移動することが困難になってしまい、車いすでの移動や寝たきりという状態にも陥ってしまうのです。
健康寿命をできるだけ延ばしたいと願うならば、ロコモ予防は非常に重要なのです。

インスリンは血糖を下げるホルモンであり、その他、たんぱく質の合成に関わっています。
筋肉はたんぱく質を材料に合成されるので、インスリンの作用が不足すると、筋肉の合成にも影響してしまうのです。
糖尿病になるとインスリン作用の不足、インスリン抵抗性により、筋肉量が減ってしまい、運動器の障害につながるというわけです。
さらに、骨にも悪影響を与えます。
糖尿病の場合、多すぎる血糖が、あちこちのたんぱく質にくっついて、悪さをします。
悪さをして、骨の合成の邪魔をして、骨質の劣化が起こります。
実際に、糖尿病患者をみると糖尿病でない人と比べて骨折が多いという研究結果があります。
このようにして、筋肉や骨に悪影響を与え、ロコモが進行してしまいます。

糖尿病を予防するためには、まずは体重を管理しましょう。
肥満、メタボにならないように気を付けてくださいね。
食事においては、腹八分目をこころがけ、夜遅い時間の食事は控えましょう。
ついつい食べ過ぎてしまう場合は、野菜中心のおかずをよくかんでゆっくり食べるようにしてくださいね。早食いは禁物です。
体を動かすことも大切です。
なかなか運動習慣が作られない場合は、日常生活の中で運動量がプラスになるようなことを見つけてください。
テレビを見ながらのストレッチ、階段の上り下りや立ち仕事を増やすなどおすすめです。

糖尿病を予防することは、ロコモの予防にもなることを知っておいてください。
高齢になっても、自分の足で移動して日常生活を送りたいですよね。
そのためには、若い世代、ミドル世代から、血糖値が高くならないよう健康を意識して生活しましょう。

参考文献:メタボ&ロコモ予防講座―メタボとロコモの意外な関係― 増子佳世・水上由紀・坂手誠治著





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